「上陸」の爆発力が好きなカズヒコです、こんにちは。
今回は、「上陸」の爆発力に青をタッチして安定感をプラスしたPauperのデッキ
「白タッチ青 上陸」
を紹介します。
前に紹介したPauper版「赤白上陸」が「上陸」を使ったデッキではメジャーなタイプなんですが、「上陸」が好きすぎてちょっと違うアプローチでもう1つ組んでみました。
目指したのは「安定性」です。
「上陸」を使ったデッキは
「毎ターン「上陸」を達成できれば強いけど、そうじゃないと貧弱さが露呈する」
という欠点がありました。
「赤白上陸」も
「上手く回れば強いけど、噛み合わないとイマイチ」
という感じでちょっと安定感に欠けるという欠点がありましたしね。
そんな不安定感を払拭すべく、赤を青に変えて
「攻撃力より安定感を取ったらどうか」
と考えたのが今回の「白タッチ青 上陸」です。
赤が青に変わってどんな感じの違いがあるのか、まずはレシピを見てもらい、その後にデッキの説明をしたいと思います。
Pauperデッキ「白タッチ青 上陸」のレシピ
土地(24枚)
7 平地
3 島
1 古えの居住地
1 教議会の座席
4 広漠なる変幻地
4 進化する未開地
4 エスパーの全景
クリーチャー(21枚)
4 ステップのオオヤマネコ
4 戦隊の鷹
4 コーの空漁師
4 磁器の軍団兵
2 粗石の魔道士
3 ギルドパクトの守護者
呪文(15枚)
4 渦まく知識
4 未達への旅
2 忘却の輪
4 冒険者の装具
1 皮剥ぎの鞘
サイドボード
4 天界のほとばしり
3 解呪
1 忘却の輪
3 虹色の断片
4 大祖始の遺産
デッキができるまで
「ステップのオオヤマネコ」がとにかく好きで
「上陸を中心としたビートダウンを組みたい」
という意欲が強く、「ステップのオオヤマネコ」入りの上陸ビートダウンを色々と模索していた所から始まります。
当時は
・アラーラブロック
・ゼンディカーブロック
の頃だったんですが、Pauperでメジャーだった「白ウィニー」に
・ステップのオオヤマネコ
を入れて
「白単上陸ウィニーにしたらよりアグロ感が増すんじゃないか」
という構想がありました。
アラーラ、ゼンディカーには
といった条件を満たしたら強い1マナクリーチャーが存在し、簡単に条件を達成できる
・骨の鋸
を採用して組めばなかなかのアグロ感のある白ウィニーが組めましたしね。
ただ、
「上手く回れば強いけど、噛み合わなければ弱い」
という欠点は「赤白上陸」と変わらず、火力のある赤白の方が好きで「白ウィニー」はしばらくお蔵入りになってしまいました。
その後、スタンダードで「カウブレード」というデッキが現れ、パウパーでも似たようなデッキが組めるんじゃないかという情報を見かけたことでちょっと進展します。
「カウブレード」のキーパーツである
を
で代用すると、超劣化版とはいえそれっぽい動きができるという案です。
「ちょっと面白いな」
と思い軽く組んで回してみたんですが、このコンボが決まっても
「戦隊の鷹」が「3/1飛行」になるだけ
でそこまで強くなく、普通のアグロに押し切られるという結果に終わりました。
やっぱりレアの「饗宴と飢餓の剣」の強烈さがあってのもので、「骨断ちの矛槍」でパワーを2上げただけじゃ貧弱さは変わらず意味がないみたいです。
ただ「粗石の魔道士」のサーチ能力は面白いと思い、これを
「白単上陸ウィニーに使えないかな?」
と思ったことで完成に近づきます。
「装備品を引かないと弱い」
という弱点を「粗石の魔道士」を入れることで多少改善できますし、青をタッチしたのでドロー呪文も使えるようになり安定性が増すと気付いたからです。
そして、初期の「白単上陸」にPauper版「カウブレード」の案を入れ、ようやく1つの形に組み上げることができました。
「冒険者の装具」を引く確率と土地を引ける確率が上がり、赤白にはない安定性が加わってこれはこれでアリな形になりましたから。
ただ、クリーチャーの質がちょっとイマイチで
「一線で使うデッキではない」
という感じはまだあったんですよね・・・
「序盤に先行されると弱い」
という欠点が残ってしまって・・・
そこで、ウィニーにこだわらず
「ちょっと重くても単体で強いクリーチャーを入れる必要がある」
という結論になり・・・
序盤の壁としてもアタッカーとしても優秀な「3/1 先制攻撃」の
Pauper界では対処がヤッカイで場に残りやすい
をフィニッシャーとして採用したことでけっこう戦える形になりました。
そして、もっと序盤を凌げるようにメインから
・忘却の輪
を2枚採用し・・・
「先行すれば「上陸」の爆発力が強烈」
で
「先行されて受けに回るとしても除去と壁になるクリーチャーで対処可能」
という攻守にバランスの取れた形に仕上がりました。
このような流れで今回紹介したレシピになったわけです。
「骨断ちの矛槍」を「冒険者の装具」にしたことで「戦隊の鷹」が「5/5飛行」として殴っていける強烈なアタッカーになりますし、Pauper版「カウブレード」の貧弱だった弱点も補えて良い感じにまとまったんじゃないでしょうか。
デッキの説明
ここまで書いてきたように「白単上陸ウィニー」に青をタッチして安定感を上げたビートダウンデッキです。
「上陸」を利用した強化手段によって爆発力がありつつアドも取れるデッキになりました。
青を足すなら
「カウンターを入れたクロックパーミッションにする」
というイメージがあるかもしれませんが、受けよりは攻めを意識しているので外しています。
メインでけっこう動くのでカウンターを構える余裕はありませんしね。
「攻める手段を引き込むために青をタッチした」
と思ってもらえば分かりやすいかと思います。
青をタッチしたことで小さなギミックが組み込まれ、けっこう面白い動きができますよ。
・「渦まく知識」と「戦隊の鷹」によるドローコンボ
・「粗石の魔道士」による万能サーチ
によってアドバンテージを取る事ができます。ちょっと説明しますね。
「渦まく知識」と「戦隊の鷹」のドローコンボ
これは「戦隊の鷹」のサーチとシャッフルによって「渦まく知識」の欠点をカバーしたコンボです。
基本となるのは3マナ3ドローになる動きですね。
「戦隊の鷹」をサーチして、手札に「戦隊の鷹」3枚と「渦まく知識」があり、3マナが生み出せる時に使えます。
・「渦まく知識」を唱え、3枚ドローし、ライブラリートップに「戦隊の鷹」2枚を戻します。
・そしてすかさず「戦隊の鷹」をプレイすれば、ライブラリートップに戻した2枚を手札に加えることができ、単に3ドローした状態と同じになります。
何の損もなく3マナで3ドローできる強力な動きです。
「戦隊の鷹」が1枚しかなくてもサーチ能力をシャッフル手段として利用すれば充分強いです。
「渦まく知識」を唱え、不要なカード2枚をライブラリートップに戻し、「戦隊の鷹」をプレイしてシャッフルすればデッキトップがリフレッシュされますしね。
フェッチランドも12枚採用してますし、レガシーのような「渦まく知識」の使い方ができますよ。
「粗石の魔道士」による万能サーチ
「粗石の魔道士」は1マナ以下のアーティファクトをサーチできるので、それを有効利用できるようにしています。
装備品をサーチするのはもちろんですが、
といったアーティファクトランドを採用していることによって土地もサーチできますから。
「上陸」の手助けもできるので、引いたタイミングで必要なものを持ってこれる優秀なクリーチャーですね。
土地を置けないと弱い「上陸」の弱点をこれらのギミックで補えているので、安定した上陸デッキとして動けると思います。
基本的な動き
アグロデッキなので「白ウィニー」のようにクリーチャーを並べて殴るのが基本になります。
理想的な動きとしては・・・
1ターン目
「平地」セット、「ステップのオオヤマネコ」をプレイ
2ターン目
「島」セット、「戦隊の鷹」をプレイ、3枚サーチ、「ステップのオオヤマネコ」でアタック(2点)
3ターン目
「冒険者の装具」をプレイ、「戦隊の鷹」に装備
「広漠なる変幻地」セット、2体でアタック、「広漠なる変幻地」を起動して「上陸2」(計11点)
4ターン目
「進化する未開地」セット、2体でアタック、「進化する未開地」を起動して「上陸2」(計20点)で勝ち
という感じでしょうか・・・
攻め切れればそれでいいですし、ゆっくりした展開になっても除去とサーチとドローで柔軟に対応できます。
初手の手札と相手の動きによって「アグロ路線でいく」か、「ちょっと受けに回ってから反撃する」か、いけそうな方を選んでください。
このデッキの弱点
クリーチャーの基本サイズが小粒なのは弱点ですね。
タフネス1が多いので「ティム能力」や1点ダメージの軽い除去に弱い脆さがあります。
黒単コントロール相手の2ターン目に「クォムバッジの魔女」を出されると動きが止まってしまいますしね。
壁役として採用した「磁器の軍団兵」のタフネスが2だったらもっと戦いやすかったのに・・・と何回嘆いたことか・・・
一応、対策として「皮剥ぎの鞘」もありますが、装備に対応して除去されることが多くあまり役に立ちませんね。
この手のデッキには「渦まく知識」でタフネス1を不要牌として処理してタフネス2~3のクリーチャーを引き込むしかありません。
あとは後のエキスパンションで「2マナ3/2先制攻撃」みたいなコモンクリーチャーが出てくるのを願うだけですね。
サイドボードの説明
4 天界のほとばしり
3 解呪
1 忘却の輪
3 虹色の断片
4 大祖始の遺産
天界のほとばしり
コスト(白)(白)のインスタントで
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは攻撃かブロックしているクリーチャーを1体生け贄に捧げる」
という効果を持っています。
定番の「呪禁オーラ」対策です。
これくらいしかないので入れています。
解呪
コスト(1)(白)のインスタントで
「アーティファクト1つかエンチャント1つを対象とし、それを破壊する」
という効果を持っています。
定番のエンチャント・アーティファクト破壊呪文です。
白を使っているなら必須のカードだと思います。
忘却の輪
追加の万能除去です。
何でも対応できるのであって損はない1枚かと思います。
虹色の断片
コスト(2)(白)のインスタントで
「このターン、あなたが選んだ色の発生源が与えるすべてのダメージを軽減する」「フラッシュバック ― あなたがコントロールするアンタップ状態の白のクリーチャー1体をタップする」
という効果を持っています。
対「バーン」に効果的な1枚です。
「フラッシュバック」もあるのでこれ1枚でけっこう延命できます。
クリーチャーの戦闘でも一方的に勝つことができたりしますしメインに1枚くらい忍ばせておいても悪くありません。
大祖始の遺産
コスト(1)のアーティファクトで
「(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の墓地にあるカード1枚を追放する」「(1),大祖始の遺産を追放する:すべての墓地にあるすべてのカードを追放する。カードを1枚引く」
という効果を持っています。
定番の墓地対策です。
メインでは対応が難しいのでサイド後にはどうにかできるように必要ですね。
その他の候補カード
・金切るときの声
・消灯
・払拭
・水流破
・太陽の槍
・骨断ちの矛槍
金切るときの声
コスト(2)(白)(白)のソーサリーで
「飛行を持つ白の1/1の鳥(Bird)クリーチャー・トークンを2体生成する」「フラッシュバック ― あなたがコントロールするアンタップ状態の白のクリーチャー3体をタップする」
という効果を持っています。
4マナで1/1飛行トークンを2体出す呪文です。
フラッシュバック付きなので1枚で4体もトークンを出せます。
白のビートダウンなら何も考えずに入れても強いカードなのでメインに2枚くらい入れてもいいかもしれません。
消灯
コスト(青)のインスタントで
「各プレイヤーは、自分がコントロールするクリーチャーを1体、オーナーの手札に戻す」
という効果を持っています。
払拭
コスト(青)のインスタントで
「インスタント呪文1つを対象とし、それを打ち消す」
という効果を持っています。
インスタント限定ですが1マナでカウンターできる呪文です。
1マナのカウンターなら打てなくもないのでサイドボードにあってもいいかもしれません。
水流破
コスト(青)のインスタントで
以下から1つを選ぶ・呪文1つを対象とし、その色が赤である場合、それを打ち消す・パーマネント1つを対象とし、その色が赤である場合、それを破壊する
という効果を持っています。
「虹色の断片」で赤対策はしていますが、足りない感じがしたらこれを採用してください。
太陽の槍
コスト(白)のソーサリーで
「白でないクリーチャー1体を対象とする。太陽の槍はそれに3点のダメージを与える」
という効果を持っています。
白以外のクリーチャーを対象に取れる3点火力です。
「緑単ストンピィ」のような軽くて速い相手には効果的な除去ですね。
環境に高速なアグロが多いなら採用する価値があるカードだと思います。
骨断ちの矛槍
コスト(1)のアーティファクト・装備品で
「装備しているクリーチャーは+2/+0の修整を受ける」「装備(1)」
という効果を持っています。
あえて抜いたカードですが安定重視ならアリっちゃアリな1枚です。
原案のPauper版「カウブレード」とは違い単体で強いクリーチャーもいますし、常にパワーを2上げるのは効果的なので1枚くらい入れてあってもいいかもしれません。
最後に
「上陸」の欠点である不安定さをちょっと解消したデッキ、「白タッチ青 上陸」を紹介してみました。
一直線で前のめりなアグロよりはちょっと曲線的なビートダウンが好きならこちらをどうぞ。
上手く回れば「上陸」の爆発力が活きますし、そうじゃなくてもアドを取りながら動ける柔軟なデッキなのでけっこう楽しめますよ。
「渦まく知識」を効果的に使えるので、レガシーの青系デッキで「渦まく知識」が好きな方にもオススメです。
単色のアグロに青をタッチすることで得られる柔軟性やアドバンテージといったメリットを楽しんで頂けたら幸いです。
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