基本的にはコントロールされる側のカズヒコです、こんにちは。
つい先日、なんとなく「晴れる屋」さんのデッキリストで「モダン」のレシピを見ていた時に
「相手の動きを封じるためにこんな組み方があるのか」
と感動した
「虚空の杯」入り「青白コントロール」
のレシピがあったので、今回はそれを紹介します。
「虚空の杯」を中心にコントロール力のあるカードで組まれた賢いデッキ構築を知り、
「まだまだ工夫次第で色々な組み方があるんだな」
と、MTGの柔軟性を再認識してもらえたらと思います。
モダン「虚空の杯」入り「青白コントロール」のレシピ
土地(25枚)
4 島
1 平地
4 溢れかえる岸辺
3 沸騰する小湖
4 秘教の門
2 神聖なる泉
1 氷河の城砦
1 ラウグリンのトライオーム
1 天界の列柱
1 ストーム・ジャイアントの聖堂
3 ヴァントレス城
クリーチャー(4枚)
4 孤独
呪文(31枚)
4 虹色の終焉
4 対抗呪文
4 広がりゆく海
4 大魔導師の魔除け
3 至高の評決
2 記憶の氾濫
2 サメ台風
2 虚空の杯
4 時を解す者、テフェリー
2 ドミナリアの英雄、テフェリー
サイドボード
2 ドビンの拒否権
2 安らかなる眠り
2 黄昏の享楽
2 倦怠の宝珠
2 サメ台風
1 霊気の疾風
1 天界の粛清
1 孤児護り、カヒーラ
1 神秘の論争
1 終止符のスフィンクス
下記リンクの「晴れる屋」さんのデッキリストより引用
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/337121/show/
ポイントになるカードの説明
ラウグリンのトライオーム
「土地 — 島(Island) 山(Mountain) 平地(Plains)」「(T):(青)か(赤)か(白)を加える」「ラウグリンのトライオームはタップ状態で戦場に出る」「サイクリング(3)」
という能力を持った土地です。
基本土地タイプを持っているのでフェッチランドからサーチできる3色土地ですね。
「虹色の終焉」で3マナ以下のパーマネントに触れるための多色化に貢献しています。
虚空の杯
コスト(X)(X)のアーティファクトで
「虚空の杯はその上にX個の蓄積(charge)カウンターが置かれた状態で戦場に出る」「プレイヤーが、この上に置かれている蓄積カウンターに等しいマナ総量を持つ呪文を1つ唱えるたび、その呪文を打ち消す」
という効果を持っています。
2ターン目に「X=1」で設置して相手の1マナ呪文を使わせない動きが理想です。
こちらは1マナの呪文を採用していないので一方的な制限を与えられます。
2ターン目に出されたら1マナの呪文をメインにした高速アグロなんかは投了ですね。
孤独
コスト(3)(白)(白)の「3/2」「エレメンタル・インカーネーション」で
「瞬速」「絆魂」「孤独が戦場に出たとき、これ以外のクリーチャー最大1体を対象とする。それを追放する。そのクリーチャーのコントローラーはそれのパワーに等しい点数のライフを得る」「想起 ― あなたの手札から白のカード1枚を追放する」
という能力を持ったクリーチャーです。
「虚空の杯」を使う都合上、白を代表する1マナ除去である「流刑への道」が使えない欠点を補ってくれる1枚です。
虹色の終焉
コスト(X)(白)のソーサリーで
「収斂 ― 土地でないパーマネント1つを対象とする。それのマナ総量がこの呪文を唱えるために支払われたマナの色の数以下なら、それを追放する」
という効果を持っています。
純正2色の青白コントロールなら2マナ以下のパーマネントしか対処できませんが、このデッキでは「ラウグリンのトライオーム」で赤もタッチしてるので3マナ以下まで対応できます。
3マナ以下に対応できれば軽いカードが多いモダンでは充分な性能を発揮しますね。
2マナ払えば「X=1」で設置した「虚空の杯」の影響も受けずに使えるのでこのデッキにピッタリの1枚です。
「あれ?点数で見たマナコストは1だから「X=1」で設置した「虚空の杯」で打ち消されるんじゃないの?」
と疑問に思った方は下記リンクの「マナ総量」をご覧ください。
広がりゆく海
コスト(1)(青)のオーラで
「エンチャント(土地)」「広がりゆく海が戦場に出たとき、カードを1枚引く」「エンチャントされている土地は島(Island)である」
という効果を持っています。
「虚空の杯」を意識して外した1マナのドロー呪文の代用になりつつ、相手の色マナを縛るコントロール力を増した最高の1枚です。
3色以上のデッキにはけっこう刺さることがあり、モダンのコントロールデッキはドロー呪文をこれに差し替えてもいいんじゃないかと思えるくらい強いです。
サメ台風
コスト(5)(青)のエンチャントで
「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、飛行を持つ青のX/Xのサメ(Shark)・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xは、その呪文のマナ総量に等しい」「サイクリング(X)(1)(青)((X)(1)(青),このカードを捨てる:カードを1枚引く)」「あなたがサメ台風をサイクリングしたとき、飛行を持つ青のX/Xのサメ・クリーチャー・トークン1体を生成する」
という効果を持っています。
・ドロー
・トークン生成
・フィニッシャー
と幅広く使える便利なカードです。
ドローしながらインスタントタイミングで打ち消されない飛行持ちトークンを出せるのは強いですね。
普通に設置しても強いですし、青系のコントロールなら採用して損はないカードだと思います。
デッキの説明
「虚空の杯」を採用した「青白コントロール」です。
2ターン目に「虚空の杯」を「X=1」で設置して1マナの呪文を封じることで相手の動きを強烈に制限します。
前に紹介した
のような1マナの呪文をメインにしたアグロには強烈に刺さる投了級の動きですね。
高速アグロには除去呪文を豊富に入れることで対処するしかないと思っていたので
「こんな対処法があったとは・・・」
と感動した構築法でした。
アグロ以外にも軽い呪文が多いモダンやレガシーのデッキには有効な構築だと思います。
・孤独
の採用で無理なく安定性とコントロール力が上がっていますし、現代における最高のコントロールデッキかもしれません。
久しぶりにコントロールのプロによる賢さを見せつけられたレシピでした。
基本的な動き
実際のプレイングとして参考になる動画をYoutubeで見つけたのでそれも紹介します。
トッププロの Luis Scott-Vargas さんによるプレイ動画なので
「どんな感じの動きをするデッキなのかな?」
と疑問に思った方の解決になると思います。
サイドボードの説明
2 ドビンの拒否権
2 安らかなる眠り
2 黄昏の享楽
2 倦怠の宝珠
2 サメ台風
1 霊気の疾風
1 天界の粛清
1 孤児護り、カヒーラ
1 神秘の論争
1 終止符のスフィンクス
ドビンの拒否権
コスト(青)(白)のインスタントで
「この呪文は打ち消されない」「クリーチャーでない呪文1つを対象とし、それを打ち消す」
という効果を持っています。
多色になって打ち消されなくなった「否認」です。
青白なら無理なく使えるのでこちらが良いですね。
安らかなる眠り
コスト(1)(白)のエンチャントで
「安らかなる眠りが戦場に出たとき、すべての墓地にあるすべてのカードを追放する」「カードかトークンがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりにそれを追放する」
という効果を持っています。
白定番の墓地対策ですね。
これが場にある限り墓地を使うデッキは無力化するので安心できる1枚です。
黄昏の享楽
コスト(1)(白)のソーサリーで
「対戦相手1人のライフがあなたより多いなら、あなたは4点のライフを得る」「対戦相手1人があなたより多くのクリーチャーをコントロールしているなら、あなたは白の1/1の人間(Human)クリーチャー・トークン2体を生成する」「対戦相手1人の手札にあるカードがあなたより多いなら、あなたはカード1枚を引く」
という効果を持っています。
1マナ軽くなって使いやすくなった「機を見た援軍」です。
2マナなので速いアグロ相手とより戦いやすくなりましたね。
倦怠の宝珠
コスト(2)のアーティファクトで
「戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない」
という効果を持っています。
「原始のタイタン」のようなクリーチャーの誘発能力に頼ったデッキには強烈に刺さりますね。
デッキによっては「虚空の杯」より辛いかもしれません。
サメ台風
コスト(5)(青)のエンチャントで
「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、飛行を持つ青のX/Xのサメ(Shark)・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xは、その呪文のマナ総量に等しい」「サイクリング(X)(1)(青)((X)(1)(青),このカードを捨てる:カードを1枚引く)」「あなたがサメ台風をサイクリングしたとき、飛行を持つ青のX/Xのサメ・クリーチャー・トークン1体を生成する」
という効果を持っています。
相手によって追加する調整枠ですね。
霊気の疾風
コスト(1)(青)のインスタントで
「赤か緑の、呪文1つかパーマネント1つを対象とする。それのオーナーはそれを自分のライブラリーの一番上か一番下に置く」
という効果を持っています。
対抗色への万能バウンスです。
「記憶の欠落」のようなカウンターにもなり
「1ターン凌げれば・・・」
という場面では強いですね。
天界の粛清
コスト(1)(白)のインスタントで
「黒か赤のパーマネント1つを対象とし、それを追放する」
という効果を持っています。
対抗色への除去呪文です。
2マナで何でも対処できるのは便利ですね。
孤児護り、カヒーラ
コスト(1)(白/緑)(白/緑)の「3/2」「猫・ビースト」で
「相棒 ― あなたの開始時のデッキに入っている各クリーチャー・カードが、それぞれ猫(Cat)やエレメンタル(Elemental)やナイトメア(Nightmare)や恐竜(Dinosaur)やビースト(Beast)であるカードであること。(このカードがあなたの選んだ相棒であるなら、ソーサリーとして(3)を支払うことでゲームの外部からそれをあなたの手札に加えてもよい)」「警戒」「他の、あなたがコントロールしていて猫やエレメンタルやナイトメアや恐竜やビーストである各クリーチャーは、それぞれ+1/+1の修整を受け警戒を持つ」
という能力を持った伝説のクリーチャーです。
「相棒」として採用することによってメインの枠を削らずに「3マナ 3/2 警戒」を採用できるのは地味に便利ですね。
「孤独」もちょっと強化できますし、とりあえずの採用でも悪くないかもしれません。
神秘の論争
コスト(2)(青)のインスタントで
「この呪文が青の呪文を対象とするなら、これを唱えるためのコストは(2)少なくなる」「呪文1つを対象とする。それのコントローラーが(3)を支払わないかぎり、それを打ち消す」
という効果を持っています。
青に対しては1マナになる「マナ漏出」ですね。
終止符のスフィンクス
コスト(5)(青)(青)の「5/5」「スフィンクス」で
「この呪文は打ち消されない」「飛行」「呪禁」「あなたがコントロールするインスタント呪文とソーサリー呪文は打ち消されない」
という能力を持ったクリーチャーです。
相手の干渉をほぼ許さないフィニッシャーですね。
出ればスムーズに勝負を決めてくれるので頼れる1枚だと思います。
最後に
久しぶりに感動したコントロールデッキを紹介してみました。
普通は使われて困る「虚空の杯」を有効に活用するコントロールを組んだ発想と賢さはすごいですね。
この手のデッキが隆盛したら愛用のアグロが死んでしまうのでどうにか衰退して欲しいです。
2021年10月現在、「虚空の杯」は晴れる屋さんで8500円~10000円くらい・・・
今はちょっと手が出しずらいので、いつかまた再録されて安くなったら買ってみようかな・・・
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