ブリンクでクリーチャーを使い回すデッキが好きなカズヒコです、こんにちは。
今回は、安く組めるのにけっこう強く、回していて楽しいデッキ、
モダン版「青白ヴェンセールコントロール」
を紹介します。
このデッキは「ヴェンセールコントロール」の名の通り
の能力で
「場に出た時に何かしら能力が誘発するクリーチャー」
を使い回してアドバンテージを取り、優位な場を拡大していくデッキです。
原案となったのは日本選手権2008の「ヒバリブリンク」です。
下記の動画でレシピが紹介されています。
MTGを再開した10年くらい前にこの動画を見てブリンク系のデッキに憧れを持ち、いつか組んでみたいと思っていました。
そこから数年後に「滞留者ヴェンセール」が登場し、当時のスタンダードでブリンクデッキを組むという夢が叶い、その時に愛用していたデッキをモダン版としてアップデートしたのが今回のレシピです。
私の好きなカードを詰め込んだお気に入りのデッキですね。
ガチのデッキというよりはファンデッキですが
「弱すぎずちゃんと戦えるデッキ」
という条件は達成できたと思います。
「ジャンド」のような3色デッキとはけっこう相性がよく、2万円前後のデッキでこれだけ戦えれば充分なんじゃないでしょうか。
「能力持ちクリーチャーを使い回すブリンクデッキを組んでみたい」
という方にオススメの安価デッキなので、ちょっとお試し感覚で手に取ってもらえたらと思います。
ぜひ、回り出した時のアドを取りまくる楽しさを味わってください。
モダン版「青白ヴェンセールコントロール」のレシピ
土地(24枚)
6 島
4 平地
4 天界の列柱
4 氷河の城砦
2 アダーカー荒原
4 廃墟の地
クリーチャー(17枚)
4 前兆の壁
3 海門の神官
3 刃の接合者
3 台所の嫌がらせ屋
1 石角の高官
1 造物の学者、ヴェンセール
2 太陽のタイタン
呪文(19枚)
4 流刑への道
4 対抗呪文
4 広がりゆく海
3 審判の日
4 滞留者ヴェンセール
サイドボード
1 石角の高官
1 造物の学者ヴェンセール
3 解呪
4 否認
2 漸増爆弾
4 トーモッドの墓所
カードの説明
前兆の壁
コスト(1)(白)の「0/4」「壁」で
「防衛」「前兆の壁が戦場に出たとき、カードを1枚引く」
という能力を持ったクリーチャーです。
場に出たら1ドローできる「アド損しないブロッカー」として活躍する大好きな1枚です。
回りだすまでに5ターンは掛かるので、対アグロで序盤のパワー3以下のクリーチャーを止められるのは強いですね。
海門の神官
コスト(2)(青)の「1/3」「人間・ウィザード」で
「海門の神官が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から2枚のカードを見る。それらの1枚をあなたの手札に加え、もう1枚をあなたのライブラリーの一番下に置く」
という能力を持っています。
これも序盤の壁になりつつドローを進めてくれる大好きな1枚です。
場合によっては殴りにもいけるのでプレインズウォーカーへの牽制にもなりますし、ブリンクすれば「手練」と同じなのでドローの質が高くアドがすごいです。
序盤から終盤まで使えるクリーチャーですね。
刃の接合者
コスト(2)(白)の「1/1」「ファイレクシアン・人間・工匠」で
「刃の接合者が戦場に出たとき、無色の3/3のファイレクシアン(Phyrexian)・ゴーレム(Golem)・アーティファクト・クリーチャー・トークン1体を生成する」「あなたがコントロールするゴーレムは先制攻撃を持つ」
という能力を持ったクリーチャーです。
3マナで4点クロックという優秀さに加え、ブリンクした時に「3/3」トークンを生み出せるので回り出すとあっという間に有利な戦況に持っていけます。
地味に布告除去にも強く、アド損しにくい所がお気に入りのクリーチャーですね。
台所の嫌がらせ屋
コスト(1)(白/緑)(白/緑)の「3/2」「アウフ」で
「頑強(このクリーチャーが死亡したとき、その上に-1/-1カウンターが置かれていなかった場合、それを-1/-1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す)」「台所の嫌がらせ屋が戦場に出たとき、あなたは2点のライフを得る」
という能力を持っています。
パワー3が優秀な上に「頑強」と「2点ゲイン」もあるアドの塊のクリーチャーです。
追放除去以外では簡単には対処されず、仮に「-1/-1」カウンターが乗ってもブリンクすれば元に戻るのでゾンビのようにしぶとく使えます。
対アグロにおいてピッタリな1枚で、かなり頼れるクリーチャーですね。
石角の高官
コスト(3)(白)の「1/4」「サイ・兵士」で
「石角の高官が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の次の戦闘フェイズを飛ばす」
という能力を持ったクリーチャーです。
「滞留者ヴェンセール」で毎ターンブリンクすれば
「無限戦闘フェイズスキップ」
という投了級の動きができます。
除去が薄く、クリーチャーでしかダメージを与えられない緑単のようなデッキには刺さりますね。
これで足止めしている内に「滞留者ヴェンセール」の奥義を達成し、あとは追放祭りで勝ちという楽勝パターンもできるのでかなり使える1枚です。
造物の学者、ヴェンセール
コスト(2)(青)(青)の「2/2」「人間・ウィザード」で
「瞬速」「造物の学者、ヴェンセールが戦場に出たとき、呪文1つかパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す」
という能力を持ったクリーチャーです。
何でも戻せるというのが強く、万能な対応ができる便利なクリーチャーです。
「ヴェンセールでヴェンセールを使い回す」
というギャグみたいなプレイングをするファンデッキならではの1枚ですね。
太陽のタイタン
コスト(4)(白)(白)の「6/6」「巨人」で
「警戒」「太陽のタイタンが戦場に出るか攻撃するたび、あなたの墓地にあるマナ総量が3以下であるパーマネント・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい」
という能力を持ったクリーチャーです。
フィニッシャー兼、使い回し要員として優秀なクリーチャーです。
これのおかげで全体除去を打ちやすかったり、戦闘でチャンプブロックをすることにそこまで躊躇しなくて済みます。
アタックするたびに能力が誘発するので終盤はこれ1枚で勝てる最強のクリーチャーだと思います。
流刑への道
コスト(白)のインスタントで
「クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。それのコントローラーは「自分のライブラリーから基本土地カードを1枚探し、そのカードをタップ状態で戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい」
という効果を持っています。
白定番の追放除去ですね。
場合によっては自分のクリーチャーに打って土地を持ってくる動きもできて便利な1枚ですね。
対抗呪文
コスト(青)(青)のインスタントで
「呪文1つを対象とし、それを打ち消す」
という効果を持っています。
青定番のカウンターです。
これがモダンで使えるようになったことでカウンターを絞って組めるようになり、このデッキが完成形に近づきました。
ボードコントロールに集中できるようにしてくれた最高の1枚ですね。
広がりゆく海
コスト(1)(青)のオーラで
「エンチャント(土地)」「広がりゆく海が戦場に出たとき、カードを1枚引く」「エンチャントされている土地は島(Island)である」
という効果を持っています。
3色デッキとの相性を上げてくれる1枚です。
序盤に1色を縛って相手の動きを制限すると、それだけで事故って勝てたりするので地味ながら強力なカードですね。
場に出た時にドローできるのが強く、「滞留者ヴェンセール」でのブリンクや「太陽のタイタン」で戻すことでシンプルにアドが取れるので、このデッキにピッタリの1枚です。
審判の日
コスト(2)(白)(白)のソーサリーで
「すべてのクリーチャーを破壊する」
という効果を持っています。
白定番の全体除去ですね。
当時のスタンダードで使っていたものをそのまま使っています。
滞留者ヴェンセール
コスト(3)(白)(青)「忠誠度3」の「伝説のプレインズウォーカー・ヴェンセール」で
[+2]:あなたがオーナーであるパーマネント1つを対象とし、それを追放する。次の終了ステップの開始時に、それをあなたのコントロール下で戦場に戻す[-1]:このターン、クリーチャーはブロックされない[-8]:あなたは「あなたが呪文を1つ唱えるたび、パーマネント1つを対象とし、それを追放する。」を持つ紋章を得る
という能力を持っています。
このデッキの核となるカードですね。
「+2」能力でアドを取り、「-8」の奥義で相手の脅威を潰して勝ちを確定するのが基本です。
クリーチャーが並ぶこのデッキでは「-1」能力で勝つこともあり
「ここまでピッタリな能力が揃っていていいの?」
と思ってしまうほど最高のプレインズウォーカーです。
モダンの青白コントロールだと「ドミナリアの英雄テフェリー」がメジャーかと思いますが、このデッキではそれと似たように使えるので楽しいですよ。
奥義までが意外と早く、テフェリーより強い気がする1枚ですね。
デッキの説明
「滞留者ヴェンセール」を使ったボードコントロールデッキです。
ただでさえアドを取れるカードを使い回して更なるアドを取ろうとする欲張りなデッキですね。
今回のレシピは私の好みのカードばかりを詰め込んだので、各自お好きなカードと入れ替えて楽しんでもらえたらと思います。
もし予算に余裕があるなら3色にするともっと楽しいブリンクデッキが組めますよ。
よく見るのは「緑」を足して青白緑のバントにするデッキでしょうか。
が入ったデッキを昔よく見ましたね。
「スラーグ牙」はブリンクで爆アドですし、「酸のスライム」による毎ターン土地破壊とかは回り出すと楽しいと思います。
「黒」を足したエスパーにすれば、手札を責めたりクリーチャーを除去したりする能力持ちがいるので、もっと直接的に邪魔できる手段が増えて強さが増すかもしれません。
みなさんそれぞれ
「こいつを使い回してぇ」
と思っているカードがあると思いますので、それを実現させてみてはいかがでしょうか。
基本的な動き
序盤は受けに回り、5マナ以上に伸びてきて「滞留者ヴェンセール」を出せる状況になったら場を盛り返していくのが基本です。
・前兆の壁
で相手の動きを制限しつつ
で場を固め、機を見て
を出して能力を使い回して有利な場を作ってください。
クリーチャーが少なめなコントロールと違い、こちらもクリーチャーで対抗できるので、相手も展開せざるを得ない状況に持ち込みやすく、そこを全体除去で一掃するのがベストパターンです。
こちらは墓地に落ちる除去は歓迎ですし、アグロデッキ相手とは戦いやすいと思います。
息切れした相手に対し、「太陽のタイタン」と「滞留者ヴェンセール」で一気に盛り返す楽しさを味わってください。
このデッキの弱点
そこまでの実戦経験がないのでアレですが、
・コンボに無力
・手札破壊がキツイ
という弱点があるような気がします。
メインでは相手への妨害手段が「対抗呪文」4枚しかないのでコンボにはけっこう好き勝手やられますね。
パウパーのコンボデッキにも負けたりしますし、無策すぎる点があるかもしれません。
黒系の手札破壊入りのデッキとの負けパターンは的確に手札を責められた場合が多いです。
「滞留者ヴェンセール」がいないと強さが出ないので、次のターンに出そうと思ってる所で抜かれるとキツイですね。
1マナで対処されてしまう上に、手札がバレるのが痛すぎます。
「思考囲い」は序盤から終盤までいつ使われても困る1枚ですね。
サイドボードの説明
1 石角の高官
1 造物の学者ヴェンセール
3 解呪
4 否認
2 漸増爆弾
4 トーモッドの墓所
石角の高官、造物の学者ヴェンセール
相手によって有効な方と入れ替えます。
クリーチャーでの戦闘メインで除去が薄い相手なら「石角の高官」でのコンボを狙い、そのコンボが無意味なら広く構えられる「造物の学者、ヴェンセール」にします。
解呪
コスト(1)(白)のインスタントで
「アーティファクト1つかエンチャント1つを対象とし、それを破壊する」
という効果を持っています。
置物対策として定番のカードですね。
白か青のクリーチャーでこの手の能力持ちがいればいいんですが、エンチャント破壊のみしか見当たらなかったのでシンプルに「解呪」にしました。
「場に出た時、エンチャント1つかアーティファクト1つを破壊する」
というシンプルな能力持ちで3マナ以下の白か青のクリーチャーがいたら教えてください。
否認
コスト(1)(青)のインスタントで
「クリーチャーでない呪文1つを対象とし、それを打ち消す」
という効果を持っています。
対コンボや受けに回った方がいいと思った時にコントロール寄りにするために入れています。
「否定の力」の方がいいんですが、ファンデッキには高すぎて手が出ないのでシンプルに「否認」で我慢してます。
漸増爆弾
コスト(2)のアーティファクトで
「(T):漸増爆弾の上に蓄積(charge)カウンターを1個置く」「(T),漸増爆弾を生け贄に捧げる:マナ総量が漸増爆弾の上に置かれていた蓄積カウンターの数に等しい、土地でない各パーマネントを破壊する」
という効果を持っています。
低コストのパーマネント対策として採用しています。
「太陽のタイタン」で回収もできますし、相手によっては刺さる1枚だと思います。
トーモッドの墓所
コスト(0)のアーティファクトで
「(T),トーモッドの墓所を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーの墓地からカードをすべて追放する」
という効果を持っています。
こちらも墓地は利用するので相手だけ一掃できるこちらを採用しています。
その他の候補カード
・ヴェンディリオン三人衆
・スカイクレイブの亡霊
・修復の天使
・薄れ馬
・夢を引き裂く者、アショク
ヴェンディリオン三人衆
コスト(1)(青)(青)の「3/1」「フェアリー・ウィザード」で
「瞬速」「飛行」「ヴェンディリオン三人衆が戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーの手札を見る。あなたは、その中から土地でないカードを1枚選んでもよい。そうした場合、そのプレイヤーは選ばれたカードを公開し、それを自分のライブラリーの一番下に置き、その後カードを1枚引く」
という能力を持った伝説のクリーチャーです。
「手札確認と驚異の排除として使い回せたら強いかな?」
と思ったんですが見送った1枚です。
対コンボになら有効だと思うのでサイドに入れた方がいいかもしれません。
スカイクレイブの亡霊
コスト(1)(白)(白)の「2/2」「コー・スピリット」で
「スカイクレイブの亡霊が戦場に出たとき、あなたがコントロールしておらずマナ総量が4以下で土地でもトークンでもないパーマネント最大1つを対象とする。それを追放する」「スカイクレイブの亡霊が戦場を離れたとき、その追放されたカードのオーナーは青のX/Xのイリュージョン(Illusion)・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xは、その追放されたカードのマナ総量に等しい」
という能力を持ったクリーチャーです。
4マナ以下の土地やトークンでないパーマネントを追放できる便利クリーチャーです。
場を離れると追放したカードのマナコストと等しいパワー・タフネスを持つトークンが出てしまいますが、それ以上の脅威を追放できたと考えれば安いものですね。
メインから広く対応できるので2枚くらい採用してもいいかもしれません。
修復の天使
コスト(3)(白)の「3/4」「天使」で
「瞬速」「飛行」「修復の天使が戦場に出たとき、あなたがコントロールする天使(Angel)でないクリーチャー1体を対象とする。あなたはそれを追放し、その後そのカードをあなたのコントロール下で戦場に戻してもよい」
という能力を持ったクリーチャーです。
4マナ「3/4 飛行」という充分なスペックを持ちつつ、インスタントタイミングでのブリンク手段として使えるクリーチャーです。
1~2枚あると動きがトリッキーになって面白いかもしれません。
薄れ馬
コスト(2)(白)の「1/3」「エレメンタル」で
「飛行」「薄れ馬が戦場に出たとき、エンチャント1つを対象とし、それを破壊する」「想起(白)」
という能力を持ったクリーチャーです。
エンチャント対策として使えるクリーチャーです。
「滞留者ヴェンセール」で使い回せますし、「太陽のタイタン」で回収もできるので1~2枚サイドにあるといいかもしれません。
夢を引き裂く者、アショク
コスト(1)(青/黒)(青/黒)「忠誠度5」の「伝説のプレインズウォーカー・アショク」で
「対戦相手がコントロールしている呪文や能力は、それのコントローラーにそのプレイヤーのライブラリーからカードを探させることができない」[-1]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを4枚切削する。その後、各対戦相手の墓地を追放する
という能力を持っています。
墓地対策とサーチ禁止という強力な妨害能力を持ったプレインズウォーカーです。
フェッチランドを多く採用しているモダンではメイン投入も有効な1枚です。
このデッキでは「太陽のタイタン」で回収もできますし、「滞留者ヴェンセール」で忠誠度を戻せるのでさらに強力です。
墓地対策としてサイドに2~3枚あるといいかもしれません。
最後に
けっこう強くて回していて楽しいモダンデッキ「青白ヴェンセールコントロール」を紹介してみました。
能力持ちクリーチャーを何度も使い回すブリンクデッキが好きならオススメです。
多分、2万円前後で組めると思うのでちょっとモダンのコントロールデッキを持っておきたいという方にピッタリだと思います。
お好きに入れ替えてお好みのクリーチャーを使い回して楽しんでもらえたら幸いです。
今回のレシピもまだまだ改良の余地があると思うので、
「こっちの方が良くない?」
「なんでコレを使ってないの?」
というような疑問やアドバイスがあったら教えて頂けると嬉しいです。
追記 2023年2月 ガチ目に調整したレシピを記事にしました
の強さにハマったのをキッカケにガチ目に組み直してみました。
詳しくは下記リンクの記事をどうぞ。
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