黒単の割り切った構築が好きなカズヒコです、こんにちは。
今回は、Pauper界で最も安定したボードコントロールと言えるデッキ
「黒単コントロール(信心)」
を紹介します。
・ドロー
・単体除去
・布告除去
・全体除去
・手札破壊
・ライフゲイン
・フィニッシャー
と、単色とは思えないほど一通り質の良い呪文がそろっていて、クリーチャー環境のパウパーではだいたいの相手と互角以上に戦えるデッキです。
豊富な除去とライフゲイン手段を持ち、クリーチャーデッキを目の敵にしたような構成なので、生半可なビートダウンでは太刀打ちできない恐ろしい強さを持っています。
アグロが好きな私にとっては天敵なので当たりたくない相手ですね。
安定したコントロール力を持っているので個人的にはかなり評価が高いデッキなんですが、ここ最近のパウパー界では見る事が少なくなった不思議なデッキです。
やっぱり安定感よりはブン回りを意識するからなんでしょうか・・・
まぁ「受け」よりは決まれば勝ちの「攻め」の方が分かりやすいし楽しかったりもしますしね。
でも、そういった相手をいなしながら
「息切れした所でとどめを刺す」
といったプレイングが好きな方もいると思います。
そんな受け寄りのコントロールが好きな玄人志向の方にはこのデッキをオススメしたいです。
今回はアグロデッキへの対応に特化したレシピを紹介するので、環境に応じてお好みのコントロール型に調整してもらえたらと思います。
Pauper版「黒単コントロール(信心)」のレシピ
土地(23枚)
23 沼
クリーチャー(19枚)
4 クォムバッジの魔女
4 ファイレクシアの憤怒鬼
4 騒がしいネズミ
3 墓所のネズミ
4 アスフォデルの灰色商人
呪文(18枚)
4 汚涜
2 喪心
4 チェイナーの布告
4 血の署名
2 堕落の触手
2 堕落
サイドボード
1 墓所のネズミ
2 喪心
4 強迫
4 押し寄せる砂
4 虚無の呪文爆弾
カードの説明
クォムバッジの魔女
コスト(黒)(黒)の「1/3」「人間・ウィザード」で
「(T):クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。クォムバッジの魔女はそれに1点のダメージを与える。対戦相手1人が選んだクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。クォムバッジの魔女はそれに1点のダメージを与える」
という能力を持ったクリーチャーです。
1点のダメージを飛ばす能力でタフネス1のクリーチャーへのけん制になります。
パワー2までを防げる「1/3」というサイズも優秀で、序盤に出すとビートダウン相手に有利に戦えます。
ファイレクシアの憤怒鬼
コスト(2)(黒)の「2/2」「ファイレクシアン・ホラー」で
「ファイレクシアの憤怒鬼が戦場に出たとき、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う」
という能力を持ったクリーチャーです。
ライフ1点と引き換えに1ドローできます。
このデッキではライフ回復手段が豊富なのでドローできるアドが大きいです。
「2/2」というサイズも悪くないので地味に使えるクリーチャーですね。
騒がしいネズミ
コスト(1)(黒)(黒)の「2/2」「ネズミ」で
「騒がしいネズミが戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札のカードを1枚、自分のライブラリーの一番上に置く」
という能力を持ったクリーチャーです。
手札を捨てるのではなくライブラリーに置くという変わった手札破壊によって相手を妨害します。
実際に使われると強さが分かる能力の代表だと思います。
ドローが進まないので相手の動きを1ターン固定することができ、優勢な時に場に出せば1ターンロックしたのと同じ効果を発揮します。
テンポが大事なデッキでは厄介なクリーチャーになりますね。
墓所のネズミ
コスト(2)(黒)の「1/1」「ネズミ」で
「(X):墓所のネズミは、各クリーチャーと各プレイヤーにそれぞれX点のダメージを与える。このXは黒マナでのみ支払える」
という能力を持ったクリーチャーです。
黒マナの数だけダメージを飛ばせる優秀な全体除去能力を持ったクリーチャーです。
序盤の遅れをこれ1枚で取り返せるので、コントロールには必須になるカードですね。
アスフォデルの灰色商人
コスト(3)(黒)(黒)の「2/4」「ゾンビ」で
「アスフォデルの灰色商人が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれX点のライフを失う。Xは、あなたの黒への信心に等しい。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る」
という能力を持ったクリーチャーです。
自分がコントロールしているパーマネントの(黒)シンボルの数だけドレインができます。
このデッキではコストが(黒黒)のように黒が濃いクリーチャーが多いので6~10点くらいドレインができたりします。
20点を削り切る速攻デッキやバーンにとって大きく予定を狂わせることができる優秀なクリーチャーですね。
汚涜
コスト(黒)のインスタントで
「クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それはあなたがコントロールしている沼(Swamp)1つにつき-1/-1の修整を受ける」
という効果を持っています。
土地が「沼」だけの黒単なので、ターンが進めばほぼすべてのクリーチャーを除去できる強力な1マナ呪文です。
序盤でも「沼」2枚で「見栄え損ない」と同じ効果なので、メチャクチャ強化された「見栄え損ない」ですね。
喪心
コスト(1)(黒)のインスタントで
「伝説でないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する」
という効果を持っています。
パウパーでは伝説のクリーチャーがほぼいないので確定除去として活躍する1枚です。
今までは少し制限があった除去がスッキリして使いやすくなりましたね。
チェイナーの布告
コスト(1)(黒)のソーサリーで
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、クリーチャー1体を生け贄に捧げる」「フラッシュバック(5)(黒)(黒)」
という効果を持っています。
黒らしい布告除去です。
「フラッシュバック」もあるので長い戦いを見据えたコントロールでは重宝するカードですね。
血の署名
コスト(黒)(黒)のソーサリーで
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚引くとともに2点のライフを失う」
という効果を持っています。
2点のライフを失いますが、2マナ2ドローという優秀なドロー呪文です。
相手を対象にすれば2点ダメージを与えられるので、場合によってはトドメの火力のように使えたりもします。
堕落の触手
コスト(3)(黒)のインスタントで
「クリーチャー1体を対象とする。堕落の触手はそれにX点のダメージを与え、あなたはX点のライフを得る。Xはあなたがコントロールする沼(Swamp)の数である」
という効果を持っています。
自分がコントロールしている「沼」の数だけドレインができるクリーチャー除去です。
少し重いですが、ライフを回復できるというのが強く、終盤に使えば8点以上の回復でライフレースを逆転することもできる強力な呪文です。
堕落
コスト(5)(黒)のソーサリーで
「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。堕落はそれに、あなたがコントロールする沼(Swamp)の数に等しい点数のダメージを与える。あなたは、これにより与えられたダメージに等しい点数のライフを得る」
という効果を持っています。
自分がコントールしている「沼」の数だけドレインができる呪文です。
6マナと重いですが、プレイヤーも対象に取れるので決め手になる1枚です。
終盤は10点以上のダメージを与えて逆転ということもあり、黒単なら1枚は欲しいカードだと思います。
デッキの説明
黒特有の嫌な能力持ちのクリーチャーと優秀な除去呪文で場をコントロールするデッキです。
・クリーチャーで邪魔をして
・ドローで手札を補充しながら
・危機に応じて除去を撃ち
・ライフゲインでトドメを刺す
まさに王道の黒コントロールですね。
安定した動きが売りで、どんな相手にもそつのない戦いができ、しつこいくらいの除去とライフゲインによって恐ろしいほど粘れるしぶといデッキです。
最短で20点のライフを削り切ろうとするアグロデッキにとってこんなに嫌な相手はいないんじゃないでしょうか。
場をコントロールされつくし息切れして攻め手を失った相手に、ダメ押しのライフゲインをして絶望に叩き落とす嫌らしいプレイングが好きならオススメのデッキです。
基本的な動き
基本的にはこちらがブン回るというよりは相手の動きに合わせて対応していくデッキです。
序盤は「クォムバッジの魔女」でパワー2のクリーチャーを受け止めながらティム能力で小粒なクリーチャーの展開を遅らせつつ、サイズの大きいクリーチャーは除去呪文で対応していきます。
普通にマナカーブ通りにクリーチャーを展開するだけでも地味に強く
2ターン目、「クォムバッジの魔女」
3ターン目、「騒がしいネズミ」
4ターン目、「ファイレクシアの憤怒鬼」
5ターン目、「アスフォデルの灰色商人」
と順当に並べれば5ターン目で7点ドレインができるので、あと少しと思っていた相手の予定を大きく狂わせる事ができます。
一応、この展開が地味ながらこのデッキのブン回りですね。
バーンデッキのような偏ったデッキにとっては、もう1押しだった所で火力圏外に逃げられてしまいキツイ動きだと思います。
シンプルに土地が伸びて順当に回ればそつなく戦えるので安定志向の方にはピッタリなデッキだと思います。
このデッキの弱点
そこまで相性が最悪というデッキはないと思います。
サイドボードで調整すればそれなりに戦えますから。
でも、「秘密を掘り下げる者」のような軽くて強い飛行クリーチャーを展開してくる青系のクロックパーミッションにはちょっと弱いかもしれません。
基本的に3マナ以降に動き出す重いデッキなので、クロックがある状態で「対抗呪文」を2枚くらい構えられて除去を的確にカウンターされると辛いですね。
こちらのクリーチャーでは飛行クリーチャーのブロックができませんし、1ターンに1アクションしか取れないことも多く、先手番でキレイに回ったクロックパーミッションにとっては楽勝パターンに持ち込まれやすいかもしれません。
とは言っても、こちらもサイドボードで軽い除去と手札破壊に入れ替えてどうにかならなくもないので、最悪ってほどではないと思います。
どんな相手にもそれなりに戦えるデッキとして安心して使って大丈夫です。
サイドボードの説明
1 墓所のネズミ
2 喪心
4 強迫
4 押し寄せる砂
4 虚無の呪文爆弾
サイドボードはシンプルにそろえてみました。それぞれ説明します。
墓所のネズミ
これは追加の全体除去ですね。
メインの3枚でも充分かと思いますが、展開の早いアグロにもっと強く対応するために入れています。
4枚採用しても序盤に引かなければもうしょうがないと思えますしね。
喪心
追加の確定除去です。
苦手な飛行クリーチャーを序盤に対処したい場合や展開の早いデッキに入れます。
強迫
コスト(黒)のソーサリーで
「対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札を公開する。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカード1枚を選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる」
という効果を持っています。
シンプルな1マナの手札破壊です。
青系のコントロール対策ですね。
これでカウンターを1枚抜きつつ手札を確認できればちょっと楽になりますしね。
これを打ち消してくれたらそれはそれでOKですし、1マナで良い感じに妨害できる最高の1枚です。
押し寄せる砂
コスト(1)(黒)(黒)のソーサリーで
「沼(Swamp)でない土地1つを対象とし、それを破壊する。その土地が基本でなかった場合、押し寄せる砂はその土地のコントローラーに2点のダメージを与える」
という効果を持っています。
「ウルザトロン」対策です。
ちょっと邪魔できればいいかなと入れています。
こちらからできる対策はこれくらいですし、無いよりはあった方がいいと思います。
虚無の呪文爆弾
コスト(1)のアーティファクトで
「(T),虚無の呪文爆弾を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーの墓地にあるすべてのカードを追放する」「虚無の呪文爆弾が戦場からいずれかの墓地に置かれたとき、あなたは(黒)を支払ってもよい。そうした場合、カードを1枚引く」
という効果を持っています。
相手の墓地だけを一掃することができるシンプルな墓地対策です。
墓地を利用するコントロールデッキやドレッジ用ですね。
軽く相手のアドを防げるのであると便利だと思います。
その他の候補カード
・煙霧吐き
・貪欲なるネズミ
・リリアナの死霊
・黒薔薇の棘
・グルマグのアンコウ
・残響する衰微
・ゲスの評決
・精神ねじ切り
・やせた原野
・魔女の小屋
煙霧吐き
コスト(黒)の「1/1」「ファイレクシアン・ホラー」で
「煙霧吐きを生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それの上に-1/-1カウンターを1個置く」
という能力を持ったクリーチャーです。
1ターン目から相手のタフネス1クリーチャーに対応したいならコレです。
マイナスカウンターなので除去できなくてもちょっと弱めることができて完全には腐りませんからなかなか使える1枚です。
2マナだけど1点を飛ばし続けられる「クォムバッジの魔女」と比べてどちらがいいか、その時によって判断してください。
両方採用するのもアリだとは思います。
貪欲なるネズミ
コスト(1)(黒)の「1/1」「ネズミ」で
「貪欲なるネズミが戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚捨てる」
という能力を持ったクリーチャーです。
黒らしい手札破壊能力を持っています。
手札を責めていきたいなら使えるカードですね。
リリアナの死霊
コスト(1)(黒)(黒)の「2/1」「スペクター」で
「飛行」「リリアナの死霊が戦場に出たとき、各対戦相手はカードを1枚捨てる」
という能力を持ったクリーチャーです。
黒らしく手札破壊ができる上に、苦手な「飛行」クリーチャーへの対策にもなります。
と合わせて手札を責める構成で組むのもアリですね。
黒薔薇の棘
コスト(3)(黒)の「1/3」「人間・暗殺者」で
「接死」「黒薔薇の棘が戦場に出たとき、あなたが統治者になる」
という能力を持ったクリーチャーです。
「統治者」になってアドを取りたいなら良いと思います。
「接死」を持っているので地味にヤッカイですし、お好みで採用してください。
グルマグのアンコウ
コスト(6)(黒)の「5/5」「ゾンビ・魚」で
「探査」
という能力を持ったクリーチャーです。
殴り合いでも負けない強さが欲しければフィニッシャーに最適です。
相手のクリーチャーに対し、除去で対処するか、クリーチャーで迎え撃つか、これも好み次第ですね。
残響する衰微
コスト(1)(黒)のインスタントで
「クリーチャー1体を対象とする。それと、そのクリーチャーと同じ名前を持つ他のすべてのクリーチャーは、ターン終了時まで-2/-2の修整を受ける」
という効果を持っています。
タフネス2以下で同名のクリーチャーが並ぶアグロ相手にあると便利な1枚です。
トークン対策になるのでメインから1~2枚採用しても良いかもしれません。
「喪心」で1体を確実に除去するか・・・
「残響する衰微」で未確定だけど複数のクリーチャーを除去できる可能性を残すか・・・
お好みで選んでください。
ゲスの評決
コスト(黒)(黒)のインスタントで
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げ、1点のライフを失う」
という効果を持っています。
布告除去が追加で欲しかったり、インスタントで打ちたかったら使える1枚です。
精神ねじ切り
コスト(黒)(黒)のソーサリーで
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、アーティファクト・カードを1枚捨てないかぎり、カードを2枚捨てる」
という効果を持っています。
手札を責めたいならアリな1枚です。
2マナで2枚捨てさせられたら大きいですしね。
ボードコントロールより手札破壊の方向性を取るならアリかと思います。
やせた原野
「やせた原野はタップ状態で戦場に出る」「(T):(黒)を加える」「サイクリング(黒)」
という効果を持った土地です。
1~2枚入っている黒単のリストを見ますが、私は採用していません。
この2枚を採用しないレシピなら終盤のムダに引いてしまった土地をサイクリングできるのでアリだと思います。
魔女の小屋
「土地 — 沼(Swamp)」「(T):(黒)を加える」「あなたが他の沼(Swamp)を3つ以上コントロールしていないかぎり、魔女の小屋はタップ状態で戦場に出る」「魔女の小屋がアンタップ状態で戦場に出たとき、あなたの墓地からクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれをあなたのライブラリーの一番上に置いてもよい」
という効果を持った土地です。
墓地に落ちた「ファイレクシアの憤怒鬼」や「アスフォデルの灰色商人」を再利用することでアドを取れます。
「沼」タイプを持っているので「堕落」などのダメージを減らさない点が優秀ですね。
早いデッキ相手には序盤のタップインがちょっとネックですが、勝負が長引いた時のために1~2枚あってもいいかもしれません。
最後に
パウパー環境にピッタリなボードコントロールデッキ
「黒単コントロール(信心)」
を紹介してみました。
クリーチャー対策に特化したり、手札破壊に特化したり、好みによって色々と組めるので楽しいデッキですよ。
そつなく戦える安定した動きと強さが売りなので、コントロール系のデッキが好きならお試しください。
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